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餃子の伝説 と 医食同源

昔、満州の山奥深いところに、麻虎子(マーフーズ)という凶悪な妖怪がすんでいた。

時折、里に下りてきては村人を襲い苦しめた。 そこへ、物乞いをしながら山地を旅する一人の男(後の清の高官)がその話を聞き、村人と力を合わせて妖怪を退治。  その恐ろしい妖怪の肉を小間切れにし、小麦粉の皮に包み食して、日頃の恨みを晴らした。

それからは村は、平和な静けさをとりもどした。

           ”   これが餃子の起源 ”  といわれる。

それ以降、年の終わり(大晦日)に餃子を作り、お正月のお祝いに食べたり、おめでたい席でのご馳走となった。

     餃子が完全食といわれる由縁

  皮 ー 炭水化物の 小麦粉、

  餡 ー タンパク質の 肉、ビタミン類豊富な 野菜類,  栄養のバランスが良くカロリーもとれる。

    ! 医食同源

病気を治すのも、食事をとるのも、生命を養い、健康を保つためで本質は同じという事。

蝦球湯麺

中国料理4000年、王芳45年!
あのころも今も、いつも変わらない 「本当に美味しい!!」を。

王芳知新

 えびそば
えびそば2
昭和時代の広告を見ながら、王芳の味と歩みをふりかえる第一号。
うすピンク色のえびが、あんかけの衣をまとった天女のようにも見える。

昭和56年12月12日付   福島民報夕刊掲載
制作  :  進和クリエイティブセンター  味童子(渡辺 孝行) 

ようこそ!近所の北京料理店へ

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つぎの角を曲がるまでが勝負だ。

片(ペン)切りや、絲(スー)切りされた食材が、小気味よく俎をはねる。その様子が頭に浮かぶ。そばにしようか、丼か?いやいや、餃子に炒飯も、山椒の効いたあれだって、食べたいものはいくらでもある。そのときの腹具合を考えて歩くと、目指す店はすぐ目の前。

「ぃらっしゃい!」抑揚の効いた声が響く。ジャングィ(親方)の出迎えで、食欲はさらにそそられる。注文を受けてから包まれる餃子。ここの常連は、「餃子(ぎょうず)」と発音する。さぁ、一体どれにする?『焼き・水・揚げ・蒸し』4種ある餃子は、そのどれもが同じタネなのか?そう思うほど、4種それぞれに味わいが異なるから、迷ってしまう。

鼻先を過ぎる香ばしい油の香り、スープと餡が見事に調和したおそば!鍋をおたまで叩く、甲高い音ったら! あれだけ考え抜いて決めたメニューが、カウンターに座ると一変してしまう。

「カーーーーンっ」
注文を決めたら、さぁ王芳劇場のはじまり。一人何役?というほどの、ジャングィの一切無駄のない動き。その包丁捌きと、段取り。それをサポートする女将さんは、注文から配膳に加え、洗い物やら会計まで全てを、完璧に一人でこなす。拝観料を払いたいね、このカウンター席には。

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配膳されたのは、水餃子。おっと、味付けはしてあるから、そのままを食べてみて。足りないときは、テーブルにある調味料を使えばいい。 あつあつほふほふを、一番うまい状態で頬張るのが、ここの流儀だもの。熱いものは、熱いうちにってね。

ご馳走さま。

角を曲がった帰り道、考えることはひとつだけ。
「つぎはなにを食べようか。」
曲がり角が勝負だ。

PICK-UP/ 田中 栄